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症例
急性硬膜下血腫を合併した末梢性前大脳動脈瘤の2症例
著者: 伴貞彦1 佐藤慎一1 山本豊城1 尾形誠宏1
所属機関: 1神戸市立中央市民病院脳神経外科
ページ範囲:P.911 - P.916
文献購入ページに移動非外傷性硬膜下血腫の原因として,動脈が出血源となる場合が意外と多い7,11).このうち脳動脈瘤破裂による硬膜下血腫の発生頻度は,臨床例では0.5-7.9%1-4,10,16,17),剖検例では1.9-17%8,10,12,17)といわれている.このなかでも末梢性前大脳動脈瘤破裂による急性硬膜下血腫例の報告は,われわれの知り得た範囲では4例4,5,7)と極めて少ない.
今回われわれは,術前に急性硬膜下血腫の存在を診断し,血腫除去,動脈瘤根治術を同時に行い良好な結果を得た末梢性前大脳動脈瘤2症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
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