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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科13巻9号

1985年09月発行

文献概要

症例

前大脳動脈が主流入動脈である脳動静脈奇形に対する術前のNidus embolizationが有効であった1例

著者: 小柳泉1 阿部弘1 中川翼1 宮町敬吉1 佐々木寛1 宮坂和男2 竹井秀敏2 阿部悟2 上野一義3 野村三起夫3

所属機関: 1北海道大学脳神経外科 2北海道大学放射線科 3国立療養所北海道第一病院脳神経外科

ページ範囲:P.1019 - P.1024

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I.はじめに
 シリコン球による脳動静脈奇形(以下AVMと略す)のnidus embolizationは,外科的切除前の補助手段として有用性が報告されている6,8,9,11).しかしemboliza-tionの適応はAVMの解剖学的位置とシリコン球の流れる方向によって決まるとされ,Wolpertらは12),fee-ding arteryが中大脳動脈あるいは後大脳動脈の場合に安全に行うことができるとしている.
 今回,われわれは,前大脳動脈をmain feeding ar-teryとし,corpus callosumより右大脳半球内にnidusを有するAVMに対して,中大脳動脈への血流をbal loon catheterで遮断しながらnidus embolizationを行い,外科的切除に際して非常に有効であった1症例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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