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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻1号

1986年01月発行

文献概要

研究

Combination therapy(hypervolemia,Fluosol-DA 20%,hypertension)によるSymptomatic vasospasmの治療成績

著者: 長澤史朗1 大槻宏和1 米川泰弘1 半田肇1

所属機関: 1京都大学脳神経外科

ページ範囲:P.15 - P.20

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I.はじめに
 symptomatic vasospasm(以下vasospasmと略す)に対して,推定される発生機転および進行する病態生理の各段階を標的にして,くも膜下出血の除去やvasospasmの予防を目的とした薬物,血管壁の攣縮寛解を目的とした薬物,脳循環改善を目的とした治療,脳虚血に対する保護療法などが試みられている1,3-13,15).このなかでも早期手術によるくも膜下血腫の除去10,13),ならびにhypervolemia-hypertension therapy3-6,8,12)は多くの施設で施行され,一定程度の予防および治療効果が認められている.しかしながら確実な予防法や充分に効果が確認されている治療法はいまだ報告されておらず,種々の方法の組み合わせ,強い効果や新しい作用機序を持つ薬物の開発などが試みられているのが現状である.
 著者らはhypervolemia,人工血液(Fluosol-DA 20%),induced-hypertensionの3者を組み合わせるcombination therapyを施行してきたので,この治療成績につき報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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