文献詳細
文献概要
症例
胸部異常陰影として偶然発見された胸椎砂時計型神経鞘腫の1例—手術アプローチについて
著者: 絹田祐司1 花北順哉1 近藤明悳1 山本義介1 西原毅1 鈴木孝典1 森山龍太郎2
所属機関: 1静岡県立総合病院脳神経外科 2静岡県立総合病院呼吸器外科
ページ範囲:P.83 - P.89
文献購入ページに移動神経原性腫瘍は縦隔腫瘍の1811)−23%2)を占め,そのほとんどが肋間神経や傍脊柱交感神経節より発生する神経線維腫や神経節細胞腫である10).これらはときに脊椎管の内外へ伸展し砂時計型の形態をとるが,脊椎管外の腫瘍部分が胸腔内へ著明に伸展し,かつ脊髄への圧迫が高度の場合には,その手術的アプローチが問題となる.最近,われわれは,健康診断で実施された胸部X線撮影で,偶然,左縦隔内に異常陰影を発見され,精査にて胸椎部の砂時計型腫瘍と判明した1例を経験した.この症例の神経放射線学的所見および手術アプローチについて考察する.
掲載誌情報