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破裂脳動脈瘤の臨床的出血度分類の提案
著者: 佐藤仁一1 益澤秀明1 白石一也1 金澤至1 神谷博1
所属機関: 1関東逓信病院脳神経外科
ページ範囲:P.1183 - P.1187
文献購入ページに移動破裂脳動脈瘤によるくも下膜出血の重症度分類として,従来Botterellら1),Hunt & Hess3),Hunt andKosnik4)などの分類が広く使用され,臨床的重症度と転帰とは密接に相関していることが指摘されている.しかし,こうした分類は時間的条件や出血の程度が考慮されていないなどの難点がある.また,CT所見も出血の程度を知る上で非常に重要である2)が,やはり時期による変化が問題にされよう.
われわれは急性期手術の経験から,破裂脳動脈瘤の予後は,出血の瞬間に,すなわちその時の出血の程度や出血部位で決まるとの感触を得て,出血時の臨床症状を基にした術前の重症度分類を試み,これを出血度と定義した.再出血の回数と出血度との相関関係についても検討を行ったが,今回はわれわれの臨床的出血度分類を紹介し,さらにHunt and Hess分類とも比較し,両者の相違点や優劣に的を絞って報告する.
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