icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻10号

1986年09月発行

文献概要

研究

徐放性制癌剤複合体による悪性脳腫瘍の治療に関する研究

著者: 久保長生1 氷室博1 井上憲夫1 田鹿安彦1 田鹿妙子1 遠山隆1 坂入光彦1 喜多村孝一1 吉田勝2 嘉悦勲2

所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科 2日本原子力研究所高崎研究所

ページ範囲:P.1189 - P.1195

文献購入ページに移動
I.はじめに
 悪性腫瘍の治療には手術療法,各種の化学療法,放射線療法および免疫療法などが試みられているが,その治療成績は極めて悪いのが現状である.
 近年,癌に対する化学療法の進歩はめざましく,脳腫瘍に対しても,従来より全身投与法,動脈内投与法,髄腔内投与法,嚢胞内投与法などがある.しかし,血液脳関門の存在により,制癌剤の脳腫瘍組織内への移行が悪く,さらに制癌剤の腫瘍内貯留時問が短いなどのため,最近,投与法にいろいろと工夫がなされている10,15).にもかかわらず,副作用などを考慮すると,今までの投与法では充分な効果が得られていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?