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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻10号

1986年09月発行

文献概要

症例

透明中隔腔およびベルガ腔に膿瘍を形成した1例

著者: 阿部博史12 土田正1 森修一1

所属機関: 1新潟県立中央病院脳神経外科 2現籍 新潟大学脳研究所脳神経外科

ページ範囲:P.1271 - P.1274

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I.はじめに
 透明中隔腔(Cavum septi pellucidi,以下CSP)とベルガ腔(Cavum Vergae,以下CV)はCTの普及とともに偶然に発見される機会も多くなり,最近これらの臨床的意義について検討を行っている報告も散見される1-4).しかし,外科的手術の対象として取り上げられることは少ない.CSP,CV自体がcystを形成し,髄液路を閉塞し水頭症をひきおこしたり,周囲脳を圧迫したりする時に,外科的処置が必要となる.
 今回われわれは,髄膜炎後CSPおよびCVに膿瘍を形成した稀な1例を経験し,stereotaxicに吸引除去し,治癒せしめたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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