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研究
Long-term outcomeを基にした高血圧性脳出血の検討—第2報 Long-term outcomeよりみた被殻出血の手術適応
著者: 神野哲夫1 永田淳二1 星野正明1 中川孝1 M.1 佐野公俊1 片田和広2
所属機関: 1藤田学園保健衛生大学脳神経外科 2藤田学園保健衛生大学神経放射線科
ページ範囲:P.1307 - P.1311
文献購入ページに移動高血圧性脳出血,特に被殻出血の手術適応は合意が得られているようでありながら,今ひとつ確立していないというところであろう1-6).その理由として,適応を論ずる土俵が一定していないこと,「積極的内科的療法」ともいうべき保存的療法の実態が今ひとつ不確かなこと,手術適応は元来long-term follow upの成績を基にして論じられるべきであるのに,その詳細で正確な追跡が意外と難しいこと等々が挙げられよう.
本稿では前稿3)にて報告した血腫進展様式に基づく被殻出血の分類を基にして,過去10年間follow upした症例のlong-term outcomeを手術群,非手術群に分け比較してみたいと思う.幸いにして自験例355例の55.8%が手術群であり,対比するのにほぼ平等な症例数を得ることができた.また,237例(66.8%)が発症後6時間以内に入院してきており超早期手術の役割を論じるにも充分な数であると思う.この検討結果より現時点での手術適応を導き出すのが本報告の目的である.
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