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症例
上部脳幹梗塞に対し浅側頭—上小脳動脈吻合術を施行した1例
著者: 寺井義徳1 藤本俊一郎1 河内正光2 衣笠和孜2 西本詮2
所属機関: 1香川労災病院脳神経外科 2岡山大学脳神経外科
ページ範囲:P.1347 - P.1352
文献購入ページに移動後頭蓋窩虚血性脳血管障害のうち,病変が後下小脳動脈(PICA)分岐部より近位の場合には,後頭動脈—後下小脳動脈吻合術(OA-PICA anastomosis)2,3,7-9,12)あるいは,頭蓋内椎骨動脈内膜切除術2)が用いられている.
一方,PICA分岐部より遠位の病変に対しては,Ausmanらの開発した浅側頭動脈—上小脳動脈吻合術(STA-SCA anastomosis)4-6)が注目されている.われわれは,左椎骨動脈がPICA分岐部より遠位で閉塞し,右椎骨動脈はhypoplasticであり,脳幹部虚血性発作を反復する症例にSTA-SCA anastomosisを行い,良好な結果を得たので報告する.
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