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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻12号

1986年11月発行

文献概要

症例

Kleeblattschädel syndromeの1例

著者: 林隆士1 小住和徳2 正島和人3 本田英一郎4 橋本武夫4

所属機関: 1聖マリア病院脳神経外科 2聖マリア病院形成外科 3聖マリア病院新生児科 4久留米大学脳神経外科

ページ範囲:P.1493 - P.1497

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I.はじめに
 Kleeblattschädel症候群(Holtermuller & Wiede—mann,1960)8)は英語でcloverleaf skull症候群(Com—ings,1965)6)と呼ばれ,その名のようにクローバー葉状の頭の形をしたcraniofacial dysostosisの1つの型で,水頭症を伴う.その臨床的特徴は両側冠状縫合および両側人字縫合早期癒合症があり,これに水頭症を伴うために両側側頭鱗ならびに大泉門部に向って脳が突出するためにクローバー葉頭蓋となる.また,著しい眼窩狭小により高度の眼球突出がみられる.そのほか,離眼症,平坦な鼻,耳介低位,上顎骨形成不全などの顔面骨の異常も伴うために,極めてグロテスクな顔ぼうを示す.全身的には,ときとして骨異栄養症の合併により,四肢骨,特に大腿骨や橈骨・尺骨の発育障害により肘関節の拘縮をみることがある2).また,高位硬口蓋のために呼吸障害を生じることがある,などである.この奇形に関してHoltermuller & Wiedemann8)やPartingtonら11)によって文献的な考察が,またMuller & Hoffman10)により外科的治療についての検討が報告されている.しかし,本疾患に対する直達手術に関する報告は数編をみるに過ぎない1-3,10,12-14)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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