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研究
成人モヤモヤ病に対する間接的EC/IC吻合術の効果
著者: 松島善治1 鈴木龍太1 山口武兼1 田畑均1 稲葉穰1
所属機関: 1東京医科歯科大学脳神経外科
ページ範囲:P.1559 - P.1566
文献購入ページに移動私どもはモヤモヤ病に対して,encephalo-duro-arte—rio-synangiosis(EDAS)と呼ぶ新しい手術を開発し11),今日までに小児モヤモヤ病50例,成人モヤモヤ病4例に対し本法を施行してきた.小児例は全例乏血性症状を示したものであり,これらに対するEDASの効果は極めて良好であり12),本手術の支持者は年々増加している7,15).一方,私どもの経験した成人症例は,全例若年であるにもかかわらず3例が出血型であり,1例のみ梗塞型であった.成人モヤモヤ病,ことに出血型のモヤモヤ病に対する外科的治療法の有用性についてはいまだに確定した意見がない14).そこで本論文では,私どもの経験した4症例に対するEDASを中心とした間接的EC/IC bypassの手術効果を述べ,成人モヤモヤ病に対する間接的吻合術の効果について考察する.
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