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症例
CT上脳室内にFree fatを認めた松果体奇形腫の1症例
著者: 上出廷治1 高谷了1 新谷俊幸1 田辺純嘉1 端和夫1 相馬勤2
所属機関: 1札幌医科大学脳神経外科 2市立札幌病院脳神経外科
ページ範囲:P.1577 - P.1582
文献購入ページに移動頭蓋内奇形性腫瘍,特に類上皮腫では,腫瘍被膜の自然破裂,あるいは摘出手術に際して,刺激性の強い脂質成分が脳室内あるいはくも膜下腔に拡散し,組織反応性の著しい肉芽腫性髄膜炎を呈することはよく知られており,頭蓋単純撮影にて腫瘍内あるいは脳室内にfat-fluidlevelを形成することがある2,9).しかし,皮様嚢腫,奇形腫を含めCT上free fatとして描出されることは,極めて稀なものである.われわれは,経過中CT上,側脳室前角内にfree fatを認めた松果体奇形腫を経験したので,神経放射線学的所見とともに症候学的特徴について,文献的考察を加え報告する.
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