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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻2号

1986年02月発行

文献概要

研究

開頭術中誘発電位モニターの技術的問題点ならびにその対策

著者: 森竹浩三1 武部吉博1 小西常起1 諏訪英行1 高家幹夫1 半田肇1 藤原哲司2

所属機関: 1京都大学脳神経外科 2京都大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.135 - P.141

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I.はじめに
 神経機能の客観的評価法として感覚誘発電位(Sen—sory Evoked Pctentials,以下"誘発電位"と略す)が急速に普及しつつある.われわれ脳神経外科医がこれに最も期待する分野が術中の神経機能モニターとしての応用であるが,アーチファクト対策の十分に施された検査室とは逆に,種々さまざまな電気機器が使用される手術場は,誘発電位の記録の場として最も不適当といえる.術中モニター法については多くの報告があるが,その多くは電気的パラメーターなど電気生理学的観点からの研究や実際上の誘発電位に対する麻酔の影響など医学的問題を論じたものがほとんどで,アーチファクト対策など技術的な問題点を詳しく取り上げて検討したものは少ないようである1-10).本稿ではわれわれの過去約3年間の経験に基づき,これから開頭術中の誘発電位モニターを始めようとする者が遭遇すると思われる技術的なポイントを幾つか取り上げ,それらを解決するための具体策とともに述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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