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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻3号

1986年03月発行

文献概要

研究

実験的脳虚血における再開通後の脳浮腫に対するATP,Dipyridamoleによる低血圧治療

著者: 山下哲男14 菊池晴彦1 伊原郁夫2 松本皓3

所属機関: 1国立循環器病センター脳神経外科 2国立循環器病センター研究所 3福山大田病院脳神経外科 4現 山口大学脳神経外科

ページ範囲:P.257 - P.262

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I.はじめに
 急性期脳血管閉塞症に対する血行再建術の有用性に関する最も大きな問題は,続発する出血性梗塞と脳浮腫であるとされている.このような再開通治療に伴う危険性を減少する目的で,各種の補助治療法が試みられている19,20).しかし,それらの治療法においても,いまだ完全なものはなく,梗塞中心部の再開通後の浮腫を防ぐことは困難である.
 なかでも,血圧の上昇は,脳への灌流圧上昇として脳浮腫を増強させる大きな因子のひとつとして注目されている.本報告では,血流再開後の脳血流量,頭蓋内圧および脳水分含有量に対する血圧の影響について分析し,かつ再開通後の脳浮腫軽減に対する低血圧治療の有用性について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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