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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻3号

1986年03月発行

文献概要

症例

Radiationによる両側総頸動脈狭窄症の1手術例

著者: 小林延光1 中川翼1 田代邦雄1 阿部弘1

所属機関: 1北海道大学脳神経外科

ページ範囲:P.373 - P.377

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I.はじめに
 irradiationにより細小動脈が障害をうけやすいことはよく知られた事実であるが8),大動脈総頸動脈などの大血管は比較的障害をうけにくいものと考えられていた.しかし一方,さほど高線量とはいえないような通常の治療線量照射後に,これら大血管に狭窄あるいは閉塞をきたしたとする例が報告され,一疾患概念としてとらえられるようになってきた9)
 われわれは,甲状腺腫瘍摘出後,前頸部に約5,000radのX線照射後,25年後に照射野に含まれる両側総頸動脈に狭窄をきたした1症例を経験した.この稀な1症例を報告するとともに,文献的考察より"radiation inducedarterial injury"の疾患概念を明らかにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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