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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻3号

1986年03月発行

文献概要

症例

Eagle症候群の3例

著者: 西原毅15 花北順哉1 絹田祐司1 近藤明悳2 山本義介3 岸本誠司4

所属機関: 1静岡県立総合病院脳神経外科 2北野病院脳神経外科 3松阪中央総合病院脳神経外科 4静岡県立総合病院耳鼻咽喉科 5現籍 京都大学脳神経外科

ページ範囲:P.441 - P.445

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I.はじめに
 顔面や頸部,口腟内などの痛みは自覚症状が主体で他覚的所見に乏しく,種々の補助的検査法も無効なことが多いために鑑別診断が困難な場合にしばしば遭遇する.特に片側性の持続的鈍痛やtrlgger pointがない顔面痛の場合には,典型的三叉神経痛や舌咽神経痛がmicrovascular decompression surgeryによる根治的治療法が広く行われるようになった現在,これらとの鑑別が重要な問題となる.これらの非典型的顔面痛を生じる原因としては種々のものがあるが,その1つとして異常に長くなった茎状突起あるいは茎状突起より舌骨へ延びるstylohyoid ligamentの石灰化が原因となって生じる顔面痛が古くから知られており,Eagle症候群と呼ばれる.本症候群の際の痛みは,扁桃窩のブロックにより軽快し,茎状突起の除去により治癒するという特徴を有している.われわれは非典型的顔面痛を主訴に来院し,Eagle症候群と診断し得た3例を経験した.この3例を報告するとともにEagle症候群の診断的手技や他疾患との鑑別点について考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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