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解剖を中心とした脳神経手術手技
海綿静脈洞部病変への直達手術—特にC5部のC-C fistulaの治療について
著者: 白馬明1
所属機関: 1大阪市立大学脳神経外科
ページ範囲:P.601 - P.607
文献購入ページに移動 海綿静脈洞の常温下での直達手術は,一般には極めて困難で危険とされてきた.しかし,患者を半坐位に保てば,carotid cavernous sinus fistula(以下CCF)を除いて海綿静脈洞の静脈圧を0に近く保つことができ,常温下で洞の開放を行い,洞内の病変の根治的な治療を行うことができる1,2).また,CCFの場合でも,頸部内・外頸動脈と頭蓋内内頸動脈のC2 portionの起始部を一時的に遮断すれば上記と同様の方法により海綿静脈洞の直達手術が可能である.この場合,著者は術中の虚血を予防する目的で,約2週間前にEC-IC bypassを行うことにしている.今回は,C5部に生じた外傷性のCCFに対する海綿静脈洞への直達手術について述べる.
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