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症例
Isolated fourth ventricleを呈した破裂脳動脈瘤の1例
著者: 村上峰子1 高橋明1 村上寿治1 遠藤英雄1 斎木巌1 金谷春之1
所属機関: 1岩手医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.817 - P.821
文献購入ページに移動近年isolated fourth ventricleに関する報告は増加しつつあるが,その多くは短絡術後数カ月から数年という長期経過した小児例であり,成人例での報告は著者らが探し得たかぎりではDon Defeoら1)の1例,Foltzら3)の1例と大槻ら7)の1例にすぎず,その発生は極めて稀なものと思われる.
今回われわれは57歳の破裂脳動脈瘤の1例において,約40日という比較的短期間に第4脳室が嚢状に拡大し,突然呼吸停止をきたしたが,第4脳室開放術により救命しえた本症の1例を経験したので,その経過を報告するとともに成因に関し若干の考察を加えたい.
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