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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻7号

1986年06月発行

文献概要

研究

脳血管攣縮に対する塩酸パパベリンの脳槽内投与の効果

著者: 瀬川弘1 斎藤勇1 岡田崇2 永山一郎2 喜多村一幸2 高倉公朋2 佐野圭司3

所属機関: 1富士脳障害研究所附属病院脳神経外科 2東京大学脳神経外科 3帝京大学脳神経外科

ページ範囲:P.847 - P.854

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I.まえがき
 くも膜下出血後の脳血管攣縮に対してさまざまな治療法が試みられているが,臨床的にみられた血管攣縮そのものを,薬剤により血管撮影上明らかに寛解させたという報告は散発的にみられるものの,まとまったものはない2,8,17)
 塩酸パパベリンは古くから用いられている鎮痙剤で,直接平滑筋に作用して脳血管に対しても強力な拡張作用があることが知られている6).実験的に誘発された脳血管攣縮に効果があったという報告がみられ,動注では効果は一過性であるのに対して9,13),局所投与では比較的長時間持続するという9,14).しかし,臨床例での効果に関する報告はほとんどみられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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