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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻8号

1986年07月発行

文献概要

症例

後頭蓋窩陥没骨折に急性中心性頸髄損傷を合併した1症例

著者: 本崎孝彦1 大塚信一1 佐藤慎一1 中尾哲1 伴貞彦1 福光太郎1 山本豊城1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.1005 - P.1008

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 I.はじめに 頭部外傷の際に,後頭骨から横静脈洞をわたり後頭蓋窩におよぶ線状骨折はよく見うけられるが,後頭蓋窩のみに限局した陥没骨折は,その周囲には豊富で強靱な筋肉層が存在していることなどにより,極めて稀なものと思われ,著者らの渉猟しえた範囲では,これまでわずかに今永ら3)の報告の中に1例をみるにすぎない.
 われわれは最近,後頭蓋窩に限局した陥没骨折により,脳幹部,小脳圧追症状および下位脳神経障害を呈し,また同時に頸椎の過伸展による"急性中心性頸髄損傷症候群"を合併した症例を経験する機会を得たので,その発生機序などにつき,考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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