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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻8号

1986年07月発行

文献概要

症例

Central pontine myelinolysisの1例

著者: 下田雅美1 松岡隆則1 加藤哲夫12 上田守三1 山本勇夫1 津金隆一1 佐藤修1

所属機関: 1東海大学脳神経外科 2現籍 陶生病院脳神経外科

ページ範囲:P.1031 - P.1037

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I.はじめに
 central pontine myelinolysis(CPM)は,1959年Adamsら1)が発表して以来,橋底部にみられる暁界明瞭な左右対称性の,中心性脱髄で,神経細胞,軸索は保たれ,血管異常,炎症などの所見を欠く特異な病変とされている.従来,その成因として慢性アルコール中毒,栄養障害,肝障害などが重視されていたが,最近低Na血症,特にその急速補正によるものが注目されている.また,その診断は剖検によることが多かったが,ComputerizedTomography(CT),聴性脳幹反応(BSAR)により生前に診断された報告も散見される.今回,われわれは臨床経過,CT,BSARによってCPMと診断し得た症例を経験したので文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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