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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻9号

1986年08月発行

文献概要

症例

MRI(磁気共鳴画像診断)およびBlink reflexの経時的検索が行われた延髄外側部梗塞の1例

著者: 河村弘庸1 天野恵市1 谷川達也1 川畠弘子1 久保長生1 喜多村孝一1 小野由子2

所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科 2東京女子医科大学脳神経センター神経放射線科

ページ範囲:P.1113 - P.1119

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I.はじめに
 三叉神経脊髄路が下行する延髄外側部の障害では三叉神経第1枝の電気刺激により誘発されるblink reflex(以下BRと略す)のlate reflex(R2)が消失あるいは潜時延長を呈することが報告されている5-10,12,13).一般に,この部位の障害ではしばしばWallenberg症候群に代表される特異な神経症状を呈することから,障害部位の神経学的診断は容易である.しかしながら,延髄外側部梗塞(lateral medullary infarcion,以下LMIと略す)の的確な形態学的検索は従来のX線CTによる画像診断法を用いても困難な場合が少なくない.したがって,病巣の局在,形態学的変化とBRの変化との比較検討は病理解剖が行われない限り不可能であった.
 今回,著者らはMRI(磁気共鳴画像診断)によりはじめてLMIの経時的変化を把握した得た症例を経験し,MRIの経時的変化とBRの推移とを検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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