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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科14巻9号

1986年08月発行

文献概要

症例

瘤内血栓を認めた急性期破裂脳動脈瘤の2手術例

著者: 松崎隆幸1 武田利兵衛1 和田啓二1 福岡誠二1 島田孝1 橋本郁郎1 戸島雅彦1 佐土根朗1 中村順一1 末松克美2

所属機関: 1中村記念病院脳神経外科 2中村記念病院脳神経疾患研究所

ページ範囲:P.1147 - P.1152

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I.はじめに
 破裂脳動脈瘤に対する治療目標は,早期手術による再出血の防止およびsymptomatic vasospasmの軽減にあるといえる.しかし,急性期CTにて多量のくも膜下出血(SAH)の所見を呈しながら脳血管造影にて破裂動脈瘤が同定されない場合,上記の早期手術の方針決定に際しては困難性が生じてくる.microaneurysmを想定してex—plorationすべきか,脳血管攣縮軽減という根拠に基づいて凝血塊だけでも除去すべきか,controversialな面が多い.攣縮期を経過した後に瘤の造影を認める可能性はあるが,高度の脳血管攣縮による脳虚血を防止できるとは限らない.本報告では,初回脳血管造影で,瘤の同定が不可能で,しかも瘤内血栓を急性期に認めた脳動脈瘤の2手術例について述べ,文献的考察を加える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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