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研究
神経原性ストレス胃潰瘍について—ラットにおける実験的研究
著者: 坂田一記1 野々村修1 伊藤善朗1 土屋十次1 大橋広文1
所属機関: 1岐阜大学第2外科
ページ範囲:P.1057 - P.1063
文献購入ページに移動くも膜下出血(SAH)症例,特に破裂脳動脈瘤直達手術後にストレス潰瘍性病変が往々に合併し1,28,33,35),予後を悪化させる事例があることから,その発来機序解明と対策への示唆を得るため,筆者らはSAHが病因的に関連したストレス胃潰瘍ラットモデルを考案し検討を加えてきた13,31,36,37),その一環として,本研究で筆者らはSAHによる視床下部自律神経中枢の,ストレスに対する過反応性を含む,胃に表現される機能障害を解析し,そしてまた視床下部に病変を有する生体の胃に表現される対ストレス反応性を解明するため,定位的視床下部核破壊ラットモデルとSAHラットモデルとを併用して,これらに軽度拘束水浸ストレスを負荷した場合の胃機能変化と病変形式について検討を加えた.
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