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症例
中頭蓋窩に進展し,特徴あるCT所見を示した顔面神経鞘腫の1例
著者: 堀本長治1 馬場啓至1 河野輝昭1 柴田尚武1 森和夫1 中島成人2 隈上秀伯2
所属機関: 1長崎大学脳神経外科 2長崎大学耳鼻科
ページ範囲:P.1133 - P.1138
文献購入ページに移動頭蓋内神経鞘腫は全脳腫瘍の約8%を占めるが,ほとんどが聴神経から生じ26),顔面神経鞘腫は稀である5,812,14,15,20).1930年Schmid22)によって報告されて以来,主として耳鼻科領域において150例以上の報告がある17).また症例の多くは側頭骨内に限局して存在し,VII・VIII脳神経症状を呈するが,ときには頭蓋内へ進展する場合があり5,7,8,16,17,20,27),他の脳腫瘍との鑑別が問題となる17).われわれは顔面神経膝部から発生し中頭蓋窩へ進展した1例を経験し,また特徴的なCT所見を認めたので報告する.
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