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症例
Cleidocranial dysostosisにArachnoid cystを合併した1例
著者: 中原一郎12 野崎和彦12 石川純一郎1
所属機関: 1市立舞鶴市民病院脳神経外科 2現籍 京都大学脳神経外科
ページ範囲:P.1241 - P.1246
文献購入ページに移動鎖骨頭蓋異骨症cleidocranial dysostosisは,遺伝性を有し,頭蓋骨異常,鎖骨形成不全,歯牙発育異常を特徴とする先天性骨系統疾患である.1898年MarieおよびSaintonによって疾患概念が確立され,本邦では1933年羽根田3)の報告以来,今日までに約150例の報告がある1,10,22).また,本症には種々の神経疾患の合併が報告されているが,これらの症例は主にCTスキャン出現以前のものであり,その脳内病変の詳細な検討は行われてはいない.
われわれは高血圧性脳内血腫にて来院し,本症にくも膜嚢腫を合併した症例を経験したのでこれを報告し,本症に合併する神経疾患について考察を加える.
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