icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻12号

1987年12月発行

文献概要

研究

組織内照射型マイクロウェーブアンテナを用いた区別低体温療法の基礎的研究

著者: 守山英二1 松海信彦1 白石哲也1 田宮隆1 佐藤透1 松本健五1 古田知久1 西本詮1

所属機関: 1岡山大学脳神経外科

ページ範囲:P.1291 - P.1297

文献購入ページに移動
 I.はじめに 悪性脳腫瘍に対する治療法としては,手術療法,放射線療法,化学療法さらに免疫療法が試みられている.しかし,いずれの治療法にも限界があり,現在のところ悪性脳腫瘍の根治は非常に困難である.最近では,新しい方法として温熱療法の応用が試みられている2,20,21,34).われわれは1969年以来,温熱療法の一種である区別低体温法(Differential Hypothermia, DH)の基礎的および臨床的研究を行っている7,8,11,28).本法は1965年,Popovicらによって最初に報告され14-18),全身低体温下に腫瘍局所のみを正常体温に加温保持し抗腫瘍効果を発揮するものである.今回は,加温方法を改良し,より正確に区別低体温法を応用する目的で,組織内照射型マイクロウェーブアンテナを開発し,その加温パターンおよび正常脳組織の温熱に対する生理学的変化を検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?