icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻12号

1987年12月発行

文献概要

研究

GCS score 5以下の急性硬膜下血腫の治療

著者: 重森稔1 徳富孝志1 弓削龍雄1 正島和人1 松尾浩昌1 森山匠1 倉本進賢1

所属機関: 1久留米大学脳神経外科

ページ範囲:P.1305 - P.1310

文献購入ページに移動
I.はじめに
 重症頭部外傷のうち,急性硬膜下血腫の治療成績は治療法の如何にかかわらず現在でも極めて不良である4,7,9,10,14).特に,Glasgow Coma Scale(以下GCS) score15)が5以下を示す本血腫例の死亡率は重症頭部外傷の中では最も高率であり4),これらの症例についてはいまだ満足すべき治療法がないといっても過言ではない.
 著者らは,従来から急性硬膜下血腫に対し血腫除去術とともに広範囲減圧開頭術を行っており9-11),最近では本法に加えバルビタール療法を併用し,その有用性を報告してきた11,12).しかし,頭蓋腔を非生理的状態におく外減圧手術については批判も多く,むしろ小開頭による血腫洗浄除去術を推奨する報告もみられる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?