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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻12号

1987年12月発行

文献概要

症例

血清中のAFPおよびHCGがともに著明な高値を示した鞍上部悪性Germ cell tumorの1例

著者: 西山一英13 西田憲記1 日下和昌1 森住啓2

所属機関: 1徳島市民病院脳神経外科 2徳島市民病院病理 3現籍 高松市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.1337 - P.1342

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I.はじめに
 最近radioimmunoassayの目ざましい発展により腫瘍マーカーであるalpha-fetoprotein(以下AFP)やhumanchorionic gonadotropin(以下HCG)を産生する頭蓋内原発のgerm cell tumorの報告がみられるようになってきた.しかしながらAFPおよびHCGがともに高値を示した症例の報告はいまだ少ない7,12,16,17,19,20).われわれは鞍上部に発生しAFPおよびHCGがともに高値を示した悪性germ cell tumorを経験し,術後,cisplatin,vincristin,bleomycinの3者併用療法(以下PVB療法)を行い,良好な結果を得たので報告する.病理組織学的にはgerminoma with syncytiotrophoblastic giant cellsand immature teratomaの混在型であり,免疫組織学的にもAFP,HCGの腫瘍内局在を証明しえたので,若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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