文献詳細
文献概要
症例
頭皮動静脈奇形の3例
著者: 下田雅美1 松前光紀1 渋谷直樹1 山本勇夫1 佐藤修1
所属機関: 1東海大学脳神経外科
ページ範囲:P.173 - P.178
文献購入ページに移動頭蓋外の動静脈短絡により生じた血管性腫瘤は古くより種々の名称で呼ばれているが,動静脈間にごく少数の単純な交通枝しか持たないものをarteriovenous fistura,多数の複雑な交通枝を持つものをvarix様という意味でcirsoid aneurysmとし,両者を合わせ広義な意味でscalp arteriovenous malformation(scalp AVM)とまとめられる6).その頻度は頭蓋内動静脈奇形の1/20と比較的稀で,元来その治療法として全摘出術が有効とされていたが7,13,24,26),最近根治的にはもちろん術前処置として人工塞栓術が施行されるようになった5,7,10,30)われわれはscalp AVM 3例を経験したので,文献的考察を加え,ここに報告する.
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