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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻5号

1987年05月発行

文献概要

研究

結合型EstrogenによるChemical embolization—第1報 40例の臨床経験

著者: 長嶺義秀1 鈴木二郎1 清水幸彦1 藤原悟1 高橋明1

所属機関: 1東北大学脳研脳神経外科

ページ範囲:P.503 - P.510

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I.はじめに
 硬膜動静脈奇形の治療および術中大量出血の予想される髄膜腫に対する術前処置として,われわれは結合型estrogenを用いたchemical embolizationをすでに報告してきた4,7,8,11-13).本法の由来は,当教室の小松が行った慢性硬膜下血腫の成因とestrogenとの相関関係を探究した際の動物実験で,estorgenが脳硬膜の循環障害を発生させるとの知見6)を得たことに始まり,硬膜動静脈奇形に対し流入動脈から水溶性のestrogenを直接注入することにより選択的にnidusを閉塞できるのではないかという発想によるものである12).1976年以来,本法による頭蓋外および硬膜外での臨床経験は40例となり,対象疾患も硬膜動静脈奇形,髄膜腫のほか,外頸動脈系より栄養される腫瘍性病変や血管性病変に適応が拡がってきている.今回は本法による臨床経験40例の治療成績をまとめて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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