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症例
Subclavian steal syndromeに対するPercutaneous transluminal angioplasty(PTA)の2症例
著者: 富田享1 土井章弘1 馬場義美1 棟田耕二1 中嶋裕之1 吉野公博1 則兼博1
所属機関: 1香川県立中央病院脳神経外科
ページ範囲:P.561 - P.566
文献購入ページに移動近年interventional radiologyの進歩により,末梢血管の血行再建は,観血的方法に代わり,経皮的血管拡張術(percutaneous transluminal angioplasty:PTA)が第一選択とされることが多くなり,その適応は頭頸部血管にまで広がってきた.PTAは,1964年にDotterら5)がcoaxial catheterを用いたのに始まり,1974年Grüntzigら7)がballoon dilatation catheterを開発し,急速に普及した.鎖骨下動脈狭窄症に対しては,1980年Bachmannら1)がPTAによる治療の成功例を報告して以後,広く試みられるようになった2,4,10,12,13,15,17-19,22).
われわれは,subclavian steal syndromeをきたした左鎖骨下動脈狭窄症の2症例にPTAを施行し,良好な結果を得たので報告し,手技,適応などについて文献的考察を加える.
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