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研究
テント上Low-grade astrocytomaの治療成績
著者: 北原正和1 片倉隆一1 新海準二1 新妻博1 吉本高志1 鈴木二郎1 森照明2 和田徳男3
所属機関: 1東北大学脳研脳神経外科 2大分医科大学脳神経外科 3国立仙台病院脳神経外科
ページ範囲:P.597 - P.604
文献購入ページに移動近年malignant gliomaに対する治療法,予後に関する検討は数多く報告されているが13,14,20),一方,low—grade astrocytomaの治療成績に関する報告は散見されるにすぎない.従来の報告では,小脳のlow-gradeastrocytomaの予後は良好であるが2,3,5,8,23),テント上の症例の5年生存率は40-60%の報告が大半を占め,必ずしも予後良好とはいい難い8,11,12,15,21,24,28).また治療法に関する検討も少なく,術後の放射線療法あるいは化学療法の有効性についても一定の結論が得られていない.
本稿では,われわれがこれまでに経験したテント上low-grade astrocytomaの治療法,治療成績などを検討し,若干の文献的考察を行ったので報告する.
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