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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻6号

1987年06月発行

文献概要

研究

Lipo-PGE1を用いた脳血管攣縮治療の試み

著者: 頃末和良1 井沢一郎1 浜野聖二1 石田和彦1 栗原英治1 長尾朋典1 玉木紀彦2 松本悟2

所属機関: 1長尾病院脳神経外科 2神戸大学脳神経外科

ページ範囲:P.635 - P.640

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I.はじめに
 遠動脈瘤破裂によるくも膜下出血後の遅発性脳血管攣縮は,破裂脳動脈瘤患者の予後を左右する重要な因子である.近年,遅発性脳血管攣縮による脳虚血症状の発現に,攣縮による血流減少に加え,血液凝固能亢進などの血管内因子が関与すると考えられている12,20,25)
 prostaglandin(PG)E1は,血小板の粘着および凝集抑制作用とともに血管拡張作用を有しているとされている27,29).攣縮血管にPGE1を作用することにより血流改善をはかるとともに,内膜損傷部や循環末梢部における血栓形成の防止も期待できる可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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