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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻7号

1987年07月発行

文献概要

症例

胃癌の頭蓋底転移によってGarcin症候群を呈した1例

著者: 原田俊一1 戸谷重雄1 飯坂陽一1 大谷光弘1 中村芳樹1

所属機関: 1慶応義塾大学脳神経外科

ページ範囲:P.765 - P.769

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I.はじめに
 一側の脳神経が全部あるいは大多数にわたって侵され,しかも四肢の麻痺および頭蓋内圧亢進症状を呈さない症候群をGarcin症候群といい,頭蓋底部の腫瘍性疾患がその病因として重要である.また,頭蓋底に好発する腫瘍には,Garcinら3)が記載した粘液肉腫の他に横紋筋肉腫21)や鼻咽腔4,19),副鼻腔腫瘍22)の浸潤,あるいは脊索腫13),軟骨腫20),遠隔臓器腫瘍の転移15)などが知られている.今回われわれは,胃癌の頭蓋底転移によって左側多発性脳神経麻痺(Garcin症候群)を呈した症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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