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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻7号

1987年07月発行

文献概要

症例

Brain stem gliomaに対する最近の治療方針と治療成績

著者: 鬼頭晃12 吉田純1 景山直樹1

所属機関: 1名古屋大学脳神経外科 2現籍 大垣市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.797 - P.803

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I.はじめに
 脳幹部神経膠腫(brain stem glioma)は小児に好発し,小児脳腫瘍の10-20%を占めている4,11,16)。その治療はステロイド投与と放射線照射を主体として補助的に減圧手術や化学療法が行われているが,予後は極めて不良であり21,32),当教室で1983年までに経験した症例の平均生存期間は,治療開始よりわずかに7.0カ月であった.一方,近年CTスキャンの進歩に加えMRIが導入されるようになり,腫瘍の局在および性質を早期に容易かつ正確に診断できるようになり,brain stem gliomaを分類し,それぞれのtypeに応じた的確な治療を行うことにより治療効果の向上が得られるようになってきている3,12).われわれも1984年以後brain stem glioma 5例をその局在と性質に従い分類し,手術療法,放射線,免疫化学療法のcontrol studyを施行して短期間の観察ながら有効性が認められており報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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