icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻8号

1987年08月発行

文献概要

症例

Delayed CT myelographyにて神経症状を説明し得る髄内病変を認めた頸部椎間板障害の2症例

著者: 井須豊彦1 岩崎喜信1 阿部弘1 田代邦雄2 村井宏1 宮坂和男3

所属機関: 1北海道大学脳神経外科 2北海道大学神経内科部門 3北海道大学放射線科

ページ範囲:P.837 - P.841

文献購入ページに移動
I.はじめに
 頸部椎間板障害例のなかには,知覚障害が明らかでなく,Crandall1)による臨床分類でmotor system syn—drome型に分類されるものがあり,しばしば他疾患との鑑別を必要とする.特に,運動麻痺,筋萎縮を主症状とする場合には,筋萎縮性側索硬化症,脊髄性進行性筋萎縮症などのmotor neurone diseaseとの鑑別はしばしば困難であり,診断に難渋することが多い2,3,5-11,13).今回,われわれは知覚症状を欠きmotor system syndrome型に分類される臨床症状を呈した頸部椎間板障害例において,delayed CT myelographyにより髄内へ造影剤の流入が認められ,その臨床症状を説明し得る髄内病変を確認し得たので報告する.臨床的にmotor neurone dis—easeと鑑別が困難である頸部椎間板障害例において,術前検査としてdelayed CT myelographyは非常に有用な検査法であることを強調したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら