Neurological Surgery 脳神経外科15巻8号

1987年08月発行

症例

原発性甲状腺機能低下症に基づく下垂体過形成の1例

著者： 山本良裕¹ 国塩勝三¹ 角南典生¹ 山本祐司¹ 浅利正二¹ 柚木昌²

所属機関： ¹松山市民病院脳神経外科 ²松山市民病院内科

ページ範囲：P.903 - P.908

I．はじめに
　原発性甲状腺機能低下症の1小児例にCT上，下垂体腫瘤形成を認め，甲状腺ホルモン補充療法開始後5カ月で，このCT上の腫瘤は消失した．われわれは本症例は原発性甲状腺機能低下症に基づく下垂体過形成と考え，文献上同様の報告を検討し，その発生メカニズム，診断および治療方針について考察する．