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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科15巻9号

1987年09月発行

文献概要

研究

CCT(Central Conduction Time)の臨床応用

著者: 上田守三1 松前光紀2 佐藤修2 鈴木豊3 村瀬寛4 桜井勲4

所属機関: 1東海大学救急医学教室 2東海大学脳神経外科 3東海大学核医学教室 4東海大学臨床病理教室

ページ範囲:P.937 - P.945

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I.はじめに
 近年,体性感覚誘発電位(Somatosensory EvokedPotentials,以下SEP)が脳脊髄機能の指標として臨床予後の推察のみならず術中モニターとして積極的に応用されている,しかしながら,背景脳波,導出法,基準電極の部位,SEPの各成分の命名法などは各発表者により意見の一致がみられず,果して,頭蓋内の病変がSEPに反映し,その記録が臨床に役立つかどうか疑問の多いことがある.Humeら6,7,9)の提唱したCentralsolnatosensory Conduction Time(以下CCT)は頸髄から皮質上肢感覚野までの中枢伝導時間とみなされ,その変動は脳機能の指標となると報告されている.今回われわれは,CCTが正常者において,平均値の偏差が少なく,恒常性があり,臨床的にも検査しやすいことより,SEPの代表としてCCTを選択した.そして頭蓋内の病態がCCTの変動にいかに関与しているか,逆にCCTを測定することによって病態の推察が可能であるかを臨床的に追求した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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