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研究
高齢者破裂脳動脈瘤60例の検討
著者: 長澤史朗1 大槻宏和1 米川泰弘1 半田肇12
所属機関: 1京都大学脳神経外科 2現籍 浜松労災病院
ページ範囲:P.17 - P.21
文献購入ページに移動脳動脈瘤に対する外科的治療成績は著しく向上しているが,人口の高齢化により取り扱う機会が増えている高齢者の破裂脳動脈瘤についての集計は意外に少なく,また治療成績は必ずしも満足すべきものではないとされている3,5,6).これらの報告のなかで強調されている厳重な全身管理の必要性や手術時における愛護的操作配慮などが2,3,5,8),高齢者の特徴とされる脳をはじめとする全身臓器の機能や予備能の減少,脆弱性の増加という側面をどの程度克服しているかは今日的課題である.さらに最近施行されているhypervolemia-hypertension therapyなどの循環負荷を要する治療の高齢者に対する効果も独自に検討する必要がある.
本研究では著者らが現在までに扱った高齢者破裂脳動脈瘤につき集計し,その治療成績を対照群と比較した.特に高齢者における予後不良因子,なかでも症候性血管攣縮につき検討した.
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