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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻1号

1988年01月発行

文献概要

研究

高血圧性小脳出血に対する外科的治療の選択—特に定位的血腫吸引術の適応と特長

著者: 宇野昌明1 富田恵輔1 七條文雄1 本藤秀樹1 上田伸1 松本圭蔵1

所属機関: 1徳島大学脳神経外科

ページ範囲:P.41 - P.48

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I.はじめに
 高血圧性小脳出血は,高血圧性脳出血の約10%9,12,16,22)を占め,手術適応のあるものが多いといわれている.近年CT scanにより,小脳出血が容易にしかも早期に診断されるようになり,保存療法のみで比較的良好な経過をとる小脳出血も数多く経験されるようになった4).しかし,急激な意識レベルの低下をみる例や,高齢者の小脳出血例に対しては,ときに開頭術を行うことが困難なことがある.われわれは,適応のあると考えた例には積極的に開頭血腫除去術を行ってきたが,1981年以来,高血圧性脳出血に対する基本的外科療法として定位的血腫吸引術を行う方針に変更した5,13).今回われわれは,高血圧性小脳出血の臨床成績をretrospectiveに検討し,特に定位的血腫吸引術を含む外科的治療の選択について考察したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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