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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻10号

1988年09月発行

文献概要

研究

Oxy-Hbの各種脳血管収縮物質に対する収縮増強効果—脳血管攣縮の原因として

著者: 立木光1

所属機関: 1岩手医科大学脳神経外科教室

ページ範囲:P.1155 - P.1162

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I.はじめに
 クモ膜下出血後の脳血管攣縮の発生機序は多因子性であるといわれており,その中の一つの因子として,種々の血管収縮物質の関与が考えられ,serotonin(5—hydroxytryptamine, 5—HT),noradrenaline, Oxy-he—moglobin(Oxy—Hb),prostaglandin(PG)等に関する個個の研究が行われてきた14).しかし,これらの収縮物質は,攣縮血管周囲に単独で存在するわけではないので,個々の収縮物質の血管収縮能を検討するだけではなく,複数の収縮物質悶の相互作用も研究する必要がある.著者は,この相互作用が脳血管攣縮発生の一つとして重要であると考え,その中でも特にOxy-Hbが他の受容体刺激による血管収縮を著しく増強することを実験的に証明し,その機構,臨床の脳血管攣縮との関連について考察を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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