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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻11号

1988年10月発行

文献概要

症例

開頭術後に発生した肺塞栓の2症例

著者: 井手豊1 木村雅人1 福島武雄1 吉田晋1 太田辰彦1 朝長正道1

所属機関: 1福岡大学脳神経外科

ページ範囲:P.1305 - P.1309

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I.はじめに
 術後合併症としての深部静脈血栓症(deep venousthrombosis,以下DVT)や続発する肺塞栓症(pulmo—nary embolism,以下PE)は,欧米ではよく知られているが,本邦では従来よりまれと考えられ,あまり関心を払われてはいなかった.しかしながら,本邦でも近年増加傾向にあると言われ3,5,9),特にPEは重篤な経過をたどる場合が少なくなく,早期診断,早期治療が必須であり,重大な術後合併症の1つとしての認識が必要である.最近私達は開頭術後,下肢DVTに起因したと思われるPEの2症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告し,日常臨床においての注意を喚起したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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