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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻12号

1988年11月発行

文献概要

症例

遅発性頭蓋内圧亢進をきたした急性特発性硬膜下血腫の2例

著者: 高松和弘1 滝澤貴昭2 佐藤昇樹2 佐能昭2 高橋一則2 村上裕二2 大田浩右2

所属機関: 1福山脳研大田記念病院神経内科 2福山脳研大田記念病院脳神経外科

ページ範囲:P.1383 - P.1387

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I.はじめ
 明らかな外傷の既往や脳動脈瘤,動静脈奇形など出血源となる基礎疾患のない急性発症の硬膜下血腫は,急性特発性硬膜下血腫と呼ばれている11).この急性特発性硬膜下血腫は,皮質動脈破綻が原因と言われ,昭和45年以降コンピューター断層撮影(CT scan)の出現に伴い報告例が増加し3,7,11),われわれの調べ得た範囲で,少なくとも本邦で15例の報告がある1,4,6,8,12,16,17,19,20
 われわれも急性特発性硬膜下血腫と考えられる症例を2例経験し,手術にて皮質動脈破綻を確認したが,1例は発症12日目に,他の1例は15日目に急速な意識障害の出現とCT scan上の著名な正中変位を認めたため緊急手術を必要とした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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