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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻12号

1988年11月発行

文献概要

症例

椎骨動脈の解離性動脈瘤—2例報告と文献的考察

著者: 田辺英紀12 萬野理1 田野辺歓男1 青柳實1 志熊道夫2 太田富雄2

所属機関: 1城山病院脳神経外科 2大阪医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.1405 - P.1410

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I.はじめに
 椎骨脳底動脈(以下VBA)の解離性動脈瘤(以下DA)は従来考えられていたほどには稀ではない2,19).しかしその診断および治療は困難なことが多く10),mortality及びmorbidityの高い疾患である.近年SAH発症例に対する外科的治療が有効であった例が相次いで報告されているが7,21,25),虚血症状にて発症した本疾患に対する外科的治療例は,関野ら18),及びMiyazakiらの1例12)の計2例に過ぎない.今回われわれはWallenberg症候群で発症した右椎骨動脈(以下VA)の解離性動脈瘤に対し,椎骨動脈近位部clippingを施行し良好な結果を得た2例を報告し,本疾患の早期診断と早期外科的治療の必要性を述べると共に,本疾患に関し文献的考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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