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症例
頸髄髄内に浸潤した嚢胞性神経鞘腫の1例
著者: 奥田裕啓1 玉木紀彦1 行田明史1 井澤一郎1 富田洋司1 穀内隆1 江原一雅1 松本悟1
所属機関: 1神戸大学脳神経外科
ページ範囲:P.173 - P.178
文献購入ページに移動神経鞘腫は成人において最も頻度の高い脊髄腫瘍であり,欧米では全脊髄腫瘍の20-30%7,8),本邦ではさらに高く40%程度3,4)を占めている.しかし,脊髄神経鞘腫が髄内に存在することは極めて稀であり,われわれの検索し得た限りでは31例を数えるのみである4,10).また本腫瘍が大嚢胞(macrocyst)を形成することも脊髄においては稀である11).
今回われわれは,四肢麻痺で発症した頸髄髄内外多?胞性神経鞘腫を経験した.この症例を呈示するとともに近年脊髄疾患診断に重要な位置を占めてきた磁気共鳴画像法(以後MRIと略す)6)の本症例診断に果たした役割などについても考察を加え報告する.
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