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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻3号

1988年03月発行

文献概要

研究

実験的くも膜下出血における延髄電気刺激による頭蓋内圧変動

著者: 辻哲朗13 林実1 藤井博之2 山本信二郎2

所属機関: 1福井医科大学脳神経外科 2金沢大学脳神経外科 3現籍 公立小浜病院脳神経外科

ページ範囲:P.233 - P.239

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I.はじめに
 頭蓋内圧亢進を有する症例において,頭蓋内圧を連続的に記録すると,上昇した頭蓋内圧に重なって急激な頭蓋内圧変動すなわち圧波がみられる11).圧波は脳血管床の変化によるものであり4,16),急性脳腫脹に随伴する必発の現象である5,11,19).圧波は多くの場合,全身血圧,呼吸,瞳孔などの自律機能の変動や脳波の変化を伴い7,11),麻酔剤,ことにバルビタール剤によってよく抑制され6,18),脳幹機能不安定状態あるいは障害によって出現すると考えられている.しかし実験的に脳損傷による頭蓋内圧亢進モデル,あるいは正常動物の脳幹の刺激による圧波の作製は困難である.著者はイヌのくも膜下腔に溶血赤血球を注入することにより頭蓋内圧亢進モデルを作製した17).さらに各時期において延髄電気刺激を行い,圧波の再現を試みた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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