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研究
脳動脈瘤に対するCT angiographyの有用性
著者: 奥野孝12 森脇宏1 宮本和紀1 寺田友昭2 西口孝2 板倉徹2 林靖二2 駒井則彦2
所属機関: 1国保日高総合病院脳神経外科 2和歌山県立医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.249 - P.257
文献購入ページに移動破裂脳動脈瘤は,最近の診断法および治療法の進歩にもかかわらず,いまだにmorbidity, mortalityが高い7,11,16).そのため脳動脈瘤は破裂前に診断し治療を行うことが理想である.しかし,破裂前状態の脳動脈瘤は,symptomatic aneurysm以外,発見されることが少なく10,13,15),脳動脈瘤を非侵襲的に検出できる補助検査法の出現が望まれている.computed cerebral angiotomo—graphy (以下CT angiographyと略す)は,CT scannerの性能向上と造影剤の注入方法の工夫により,脳動脈瘤を非侵襲的に検出する補助検査法として最近注目されており,その有用性が報告されている1,2,5,14,17).われわれはCT angiographyを用いて未破裂脳動脈瘤のscreen—ingを行うとともに,破裂脳動脈瘤例に対しても脳血管撮影施行前にCT angiographyを行い,その有用性を検討し,特に破裂脳動脈瘤例に対する臨床的意義について考察した.
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