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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻4号

1988年04月発行

文献概要

研究

遅発性放射線脳壊死における脳浮腫

著者: 柴田尚武1 陣内敬文1 森和夫1

所属機関: 1長崎大学脳神経外科

ページ範囲:P.377 - P.382

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I.はじめに
 遅発性放射線脳壊死(以下radiation necrosis)は,まず血管壁が直接障害を受けてフィブリノイド変性を生じ,神経組織に対する障害はその結果からくる二次的なものであるという考え方が大方の見解である.しかし,新生物でないにもかかわらず,高度の脳浮腫を伴ったmass effectがなぜ持続するのかなど,その発生機序については不明な点が多い.
 われわれはすでに前報でgliomaにおける脳浮腫の発生機序を血管透過性の面から検討を加え報告した8,9).微小血管の面から見ると,前者は正常脳血管の放射線による変性であり,後者は腫瘍の新生血管である.そこでradiation necrosisの微小血管の形態学的変化を電顕的に検索し,脳浮腫発生の一因としての血管透過性について,glioma(glioblastoma, astrocytoma)と対比して検討を加え,興味ある所見が得られたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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