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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科16巻5号

1988年05月発行

文献概要

総説

グリオブラストーマ

著者: 生塩之敬1

所属機関: 1熊本大学脳神経外科

ページ範囲:P.451 - P.456

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I.はじめに
 グリオブラストーマは,いうまでもなく,悪性度からも発生頻度(原発性脳腫瘍の10-15%を占める)からも悪性脳腫瘍を代表する.この腫瘍は1922年にEwingによりgliosarcomaと名づけられて以来,glioma a petitescellules(Masson),glioma polymorph(Roussy, Lher—mitte and Cornil),neuroglioblastoma(Courviile),spongioblastoma multifoume(Globus and Strauss,Penfield)など,種々の名前で呼ばれていたが,1926年BailyとCushingにより現在のglioblastoma multifoumeの名前が与えられた.その後も,この腫瘍は脳腫瘍のなかで最も悪性の腫瘍として,また,全身の腫瘍の中でも最も悪性の腫瘍の1つとして多くの患者の命を奪ってきたが,同時に,この腫瘍の克服のために多くの研究がなされてきた.このような努力によりグリオブラストーマの病態が徐々に解明されるとともに,治療の成果もわずかずつにではあるが上がってきている.ここでは,このような進歩を踏まえ,グリオブラストーマの病態と臨床像について私達の経験と種々の報告をもとに概説したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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